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ジョギング・ランニングを楽しむための食事の話 Ⅰ

東京家政学院短期大学 助教授/管理栄養士 金澤 良枝

1 栄養素と食事
「○○は体に良い? △△を摂れば筋肉が強くなる?」という言葉を聞きますが、これって変だと思いませんか?

食品の栄養素、成分について考えてみましょう。
食品に含まれる成分のうち、生活活動のための生理的な働きに役立つものを栄養素と呼びます。人に必要な栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルの5つに分けられます。炭水化物、たんぱく質、脂質は三大栄養素と呼ばれるものです。
 身体における栄養素の働きは次の3つに分けられます。
エネルギー源:自動車でいえばガソリンに相当し、三大栄養素がこれにあたります。その他、アルコールもエネルギー源になります。
身体の構成成分:自動車でいえばボディやエンジンに相当し、水、たんぱく質、ミネラルが主もので、身体成分を構成する材料です。その他、脂質、炭水化物も一部が利用されます。
身体の機能調整作用:自動車の潤滑油に相当し、ミネラルやビタミンがあたります。
 以上の機能が組み合わさって相互に干渉し合いながら、すべての栄養素の新陳代謝がたえず行なわれているのです。人は外界から飲食物の形で必要な栄養素を取り込み(消化吸収)、そのエネルギーを代謝して生命現象を営んでいるのです。

 私たちは、食品を調理して食事という形で栄養素を摂取しているのです。つまり「栄養素の複合された集合体を食事で摂取する」ということで、決して単独の栄養素のみを摂取しているわけではありません。サラダ油のような植物油は、100%脂質という単独の栄養素ですがサラダ油をガブガブと水のように飲むことはありませんよね・・。
 よく、「○○は体に良い、△△を摂れば筋肉が強くなる・・」ということを聞きますが、その単独成分やある食品ばかり摂取しても効果の程は?
つまり食事全体の内容で勝負しなければ意味は無いのです。
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■あるあるさんからの質問('05/02/24)です。(COPYさせて頂きました。)
栄養の頁を担当されている金沢先生にお伺いしたいのですが、あるある大辞典で「これだけ飲めばやせる!」と太鼓判を押していたαリポ酸は本当に痩身効果があるのでしょうか?
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by あるある さんの質問に対して/金澤 良枝 ('05/02/24)

「これだけ飲めば痩せる!」

 まず考えたいことは、人の体重が増えるか減るかは摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスによるということです。摂取エネルギーが消費エネルギーより過剰であれば、体内でグリコーゲンや体脂肪として蓄えられます。また、消費エネルギー量が摂取エネルギーよりも過剰であれば、グリコーゲンや体脂肪がエネルギー源として使われ生命を営むこととなります。
 よく、テレビ番組や雑誌で「○○を飲むと(食べると)…」とありますが、確かにその成分についての解説はされています。しかし、それを摂取した時、摂取しない時の体重変化は言っていても、体組成変化、摂取エネルギー量の変化などまでは詳細に示されていないものが殆どではないでしょうか?痩せたといっても、体脂肪、体蛋白量などの変化を観察し体脂肪が減っていればよいのですが、細胞内外液量が減って体重がおちているのは、単なる脱水です。
 たまたま、その食品を摂取した時にはエネルギー摂取量も少なかったのかも知れません。情報の科学的根拠の有無を検証しなければいけないと思うのです。
 by あるあるさんの質問された番組の内容はわかりませんが、ある成分が体内代謝でエネルギー消費に、有効に作用するということはあるかもしれません。しかし、本質はエネルギーバランスでありいくらそのような成分を摂取しても、エネルギー過剰であれば痩せることはなく、体重増加を招くと思います。
 このような話題は皆さん興味のあることと思います。運動を継続し、適正エネルギー管理のなかでの体重・体組成管理についても、これから食事の話のなかに入れていきたいと思います。ただ痩せていることが美しいことではないと思います。「体の中身」の美しさではないでしょうか?

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