Ⅱ いつかはホノルル/夢にみたJALホノルルマラソン

いつかはホノルルマラソン/
       JALホノルルマラソンにみる中高年の体力づくりのこれから②
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■これからの市民マラソン■


 これ程までに支持を受けた理由は何か?大きくは二つあげることが出来る。それは、制限時間の穏やかさ《語弊があるが、無きに等しい。2004年の最終ランナーは15時間00分であった。》と気候の温暖さであろう。《スタートして7時間後、12時頃の気温25~30度。もちろんそれに対応した給水の準備は十分なものが用意されている。》さらに各旅行社の集客への努力、ゴール地点でのサービスの提供も参加者が順調に増えてきた大きな要因である。
 「中高年を応援する」立場から記録を見てみる。2001年の記録では、中高年層(40歳から64歳まで)の平均完走タイムは他の年齢層に勝ることなく、劣ることなくである。ここでも中高年は頑張っているのである。この積極さは、国内でも変わらない、今年1月16日に行われた伊東オレンジマラソン《静岡。神奈川県を中心とした地域性の高い市民マラソン》もエントリー数で見ると、1,600名中40~50歳代の男女で307名を占めている。
 これからの市民マラソンのあり方を考える時、その条件は「中高年が参加しやすい事」が鍵になる。時間による参加資格をエントリー時に設けない、またレースの実施時においても「足きり」をしない事がこれからの市民マラソンの発展の条件である。これは中高年だけでなく、どの年齢層からの要望でもある。東京でも大規模なフルマラソンを開催する計画が進んでいると言う。定員を設けたり、時間によっては歩道を走るなどの交通規制を行う事は仕方がないにせよ、市民ランナーの支持を受けるには、この「時間」と言う条件をいかにクリアーするかであろう。