あなたは、どんな状況にも対応出来ますか?

あなたは、どんな状況にも対応出来ますか?
そのための変化に富んだトレーニングをしていますか?今回はあるランナーを例にとって考えます。
結論から先に、色々なペースをコントロールしながら走ること(ペース走)が大切。そして経験として蓄積しましょう。


UGさんは、大きな故障もない、コンディションの大崩もない、レースでも安定した記録を出す。その彼が、去年からボストンマラソンを目指してトレーニングを始める。もちろん標準記録も突破。彼は、M.B.R.C.(めざせボストン・ランニング倶楽部http://www.age.ne.jp/x/mu/BM/MBRC/mbrc.html)を開設したり、ボストンマラソンのHPに掲載されている16週間のプログラムを自ら翻訳、実践している努力家、勉強家である。そして、彼は2004年4月20日、ついに念願のスタートラインに立つ。そして、刻々とメールで送られてくる途中経過に目を凝らす。10km地点、このまま行けば、3時間39分。上出来である。しかし、その後タイムが落ち始める。ハーフで、3時間46分。さらに、30kmで4時間03分。結局、ゴールは、4時間15分(net)。
その後のやりとりでその理由がわかる。スタート時刻、既に気温が摂氏29度(その後はもっと上がっていた)だったこと、そのため非常に暑いレースだったということである。
そのために彼がたった一つしたこと、それはペースを目標の5分/kmから5分15~20秒/kmに落としたことである。様々なペースを経験しない限り、豊かなペース感覚は簡単に生まれないし実際の場面でも生かされない、彼はそれが出来た。「無理しないで走ったことは、全然後悔しておりません。今回のは大人(中高年)の判断と思っています。」
と、ここで彼の”安全感覚”も本物であることがわかる。それでも、最後の心臓破りの丘では少し歩いたそうである。次へのステップは「脚力不足」を克服することだそうである。